秘密の同居 ~secret love~

「細なくても構わんから、均等に切ってみよか」

「はい」

真守さんは、
ゆっくりと丁寧にキャベツを切る。

うわぁ…すごい。
うん、これは千切りだわ。
千切りの他なんでもないよ…

しかも、すごい料理してる姿が…
絵になるよ…真守さん。

「はい、柑菜ちゃん」

包丁を握らされ、
まな板の前に立つ。

「左手は猫の手や。やってみ?」

「猫の手…」

「そや、それじゃ切ってみよか」

真守さんは、私の後ろに立ち包丁を持ってる私の手を握った。

え、握って…る?!

真守さんの触れているところが…
ジンジンと熱くなる。

ふぇ…//
なんだか、心臓の音も早くなってるし…
体温も上がってる気がする。

「ほら、力抜いて」

耳元で、優しい声が聞こえる。
頭の中がグルグルする。

いけない!いけない!
今は、千切りに集中しないと…!!


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