秘密の同居 ~secret love~

「だから、さようならをするときは…必ず気持ちを伝えること…そして、感謝するんだよ?…永遠のさようならじゃないんだから」

ね?っと、悠梨は微笑む。

確かにその通りだ。
同居生活が全てじゃない。

永遠のさようならじゃないんだから…
会おうと思えば、会えるんだ。

なんでそんな簡単なことに気づかなかったんだろう……

ブーブーっと、
バイブ音がなる。

ディスプレイには、【まま】の名前。

「もしもし」

『あ、もしもし~?長い間ごめんね〜っ、元気してた?…真守くんとは?仲良くしてたの?』

…久しぶりのママの声はやっぱり、明るくて…暖かい。大好きな声。

『ままね、今日の夜帰るから!真守くんには、今日まで泊まってもらって』

「あ、うん…」


やっぱり…もうそろそろかなって思ってた。

『じゃあ、ね~』

ぷつんっときれる電話。

「お母さん?」

「うん」

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