秘密の同居 ~secret love~

わたし達は、
近くのドーナツ屋さんへ行く。

なんだかちょっと、気まづくて…

ドーナツ屋に着くまでは、
私も悠梨も一言も話さなかった。

「いらっしゃいませ」

「柑菜、何食べる？」

「あ、じゃあこれ」

私がえらんだのは、悠梨がいつも食べてるやつで…プレーン生地にビターチョコがかかったもので…

「けど、柑菜これ…キライじゃん…」

「うん…でも食べる」

ビターチョコのせいで苦いから、あんまり好きじゃないドーナツ。
でも、なんか…
久しぶりに食べたくなった。

「じゃあ、私も柑菜がいつも食べてるやつにしよーっと、すいません…それとこれを」

頬痛そう……
可愛い顔に、傷つけるなんて…

「ほら、柑菜行くよー」

「え、お会計は？」

「済ませた」

「え、お金払うよっ！」

悠梨のことぼーっとみてたら、
もう会計終わってたなんて…