秘密の同居 ~secret love~
「柑菜ちゃん」
「えっ、」
人だかりの中から出てきたのは、
真守さんだった。
「ま、真守さん?!」
「ちょっと、外に出たら囲まれちゃってなぁ。ほな、行こうか」
なんだか、モヤモヤする。
「モテる男は大変ですね」
イヤミっぽく言っちゃう私。
真守さんは、
一瞬驚いた顔を見せたがすぐ笑顔になった。
「モテへんよ〜」
私の頭を優しく撫でる。
「ほな、もー行こか」
「あ、はい」
周りの人は、
ヒソヒソ何か言ってたけど気にしないで車に乗った。
「少し、出かけよーか。どこ行きたい?」
どこって…
あ、昨日の券あるからケーキ食べに行きたいな。
「あの、ケーキバイキングの券あるのでケーキ食べに行きませんか?」
「ええな、久々甘いもん食べたいわ」