秘密の同居 ~secret love~
花柄の可愛い封筒。
持ち上げて裏返すと右下に、
《まもくんとかんな》
と、書いてあった。
これは、ままの字だよね??
かんなは、多分わたしのこと。
まもくんって誰…?
この封筒は、開けてはいけない気がした。
でも、わたしは
開けた。
中に入ってたのは写真。
小さい頃の私…4、5歳くらいかな?それと、もうひとり男の子。私より年上っぽい、男の子。
手をつないで笑ってる写真。
他にもたくさんある…
これは誰?
……まさか、真守さん?
でも、私知らない……。
誰なの一体…私、なんか大事なこと忘れてる気がする。
「柑菜〜?帰ってきてるの〜?」
あ、お母さんだ。
私は急いで写真を戻した。
「あ、うん!ごめんね、勝手に部屋はいって!ぱぱに、挨拶してたんだ~」
「そう?」
「じゃあ、もう行くね」
私は逃げるように家から出た。
見てはいけないものを見つけてしまった。
そんな気がする。