秘密の同居 ~secret love~

裏になっていて、
真ん中に《まもくん☆かんちゃん》って書いてあった。ボールペンで書いてあるんだけど年数がたってるみたいでちょっと薄くなってた。

…ドキドキ

裏返したらいけない。
そう思ったのに、私は表にしてしまった。

「ど、どうして…」

写真には、小さな女の子と年上の男の子が笑顔で写っていた。
私、この女の子知ってる…すごく、知ってる。
だって、この女の子は、

「柑菜?」

声をかけられて振り向く。

気づかなかった、帰ってきたことに…

「…!!柑菜、それ」

真守さんは、驚いてるみたいだった。

「…真守さん、どうして私の写真持ってるの?」

状況に追いつけない脳に、震える声。

「それは、」

いつもは、慌てない真守さんが慌てているそんな気がした。
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