秘密の同居 ~secret love~

けど…
初めて喧嘩したことがあった。

それは、まもくんの家族と私の家族で家の庭でバーベキューをした時のこと。

「まもくん!私にもゲーム貸して〜」

いつもなら貸してくれるゲーム。
なのに、この日はなかなかまもくんが貸してくれなかった。そして、構ってもくれなかった。

「ねぇー、まだー?」

「待っていまいいとこなの。ってか、黙ってろよ、」

「…ッ……バカッ…まもくんのばか…もう知らないっ…だいっきらいっ…」

私は、家を飛び出して夢中で走った。

まもくんに会いたくないって一心で。

そしたら、横から来た車にはねられた。

それ以降…私の中にまもくんの記憶は存在しなかった。それが最後の、まもくんとの記憶だった。
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