秘密の同居 ~secret love~
「きょ、今日はほんとに楽しかったです///真守さんの彼女になれて幸せでした//」
「俺も楽しかったで、ありがとうな」
よしよしと頭を撫でる真守さん。
やだな…
元の関係に戻りたくない…。
真守さんの特別な存在でいたい。
「もう、今日が終わるな」
あと、5分ほどで今日が終わる。
このまま時間が止まればいい。
この時間のまま…動かなければいい。
「柑菜?」
「真守さんの…彼女になる人は……ほ、ほんとに幸せです…ねッ」
「泣くな。俺、柑菜の笑顔…大好きやで。ほら、笑って」
真守さんは、ギュッと抱きしめてくれる。
その言葉は、ほんとなのか…嘘なのか。
わからないよ…真守さん。
12時を知らせる時計の音が鳴る。
真守さんは、そっと私から離れる。
「もう、時間やな。また、今日からよろしくな柑菜」
「はい、よろしくお願いします!!」
私と真守さんは、同居人に戻った。
“お前は俺の特別な存在やで”
離れる寸前に、言われたあの言葉は…
彼女だったからか…
それとも、ほんとに特別な存在なのか…
言われた時に、時計の音が鳴っていたからどっちなのか私にはわからない…。