秘密の同居 ~secret love~
彼は来てくれました。
「グスッ…もうそろそろ戻らないと、」
コンビニに行くと家を出たものの。
公園のブランコに座ってたくさん泣いてた私。
なぜかわからない。
ただあの二人を見ると、モヤモヤして胸が痛くて…涙が溢れた。
戻ったら、ちゃんと笑顔でいなくちゃ。
「柑菜ッ!」
え?この声って…
「真守さん…?」
暗くてよく見えなかったけど…
この声は真守さんの声だ。
「よかった…ハァ…ハァ」
真守さんは、すごく汗をかいていて息も乱れている…。
「ま、真守さん…大丈夫ですか…?」
「大丈夫ですか?じゃないわ!このアホ!俺が、どれだけ心配したと思っとんのや!コンビニ行くとか言うて、なんで公園にいるん?!もう、暗いんやで?!なんか、あったらどうするん?!」
「ふぇ…グスッ…」
「すまん…ちょっと、言い方キツかったよな…」
違うの…真守さん。
怖いとか言い方がキツイとかじゃなくて、来てくれたのが嬉しくて…心配してくれたのが嬉しくて…怒ってくれたのが嬉しくて…そして、すごい懐かしく思えたから…。心配されて怒られた記憶があるの…その感じに似てる。
「ごめんなさい…」
「ほな、帰ろか」
真守さんは、私の手をひいて歩き出す。