渇いたKiss
キーンコーン…――――
「じゃあ、今日はここまでにする。各自復習しておくように」
やっと本日の授業が終了を迎えた。
バタバタと教室を後にするクラスの奴ら。
大事な大事なお受験のために、授業が終われば予備校とやらに直行する。
ここのクラスは特進クラス。
ただでさえお高い進学校であるのに、なにをそんなに焦って勉強する必要があるのか。
自分に張られるレッテルなんて気にしない。
どこの大学に行こうがそのあとどうなるかは自分次第。
学校名ばかり気にしてたんじゃ、やる気もくそもない。
窓から見える生徒たちがいつも以上に惨めに見えた。