渇いたKiss

今日も気づけば終わっていて、横を向けばすでに名前も覚えていない女が寝ていた。


絡みつく腕を取り払い、さっさとシャワーを浴びて部屋を出る。


もともとホテル代は女持ちだしわざわざ起こして一緒に出る必要もない。



金が手に入った充実感、

それとともにやってくるのは

ただの孤独感。




毎回毎回この帰り道に気が重くなる。




こんなことしていて何になるのか、


意味のないことはわかってるから。





それでもこの状況から抜け出せない。


動き出せない。






惨めな、自分。



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