ショータロー☆コンプレックス2
その元凶である人物が脳裏に浮かび上がり、イライラムカムカ指数が急激に跳ね上がって思わず叫び出しそうになった所で、ハッと我に返る。
い、いかんいかん。
落ち着け、オレ。
一度何かを考え出すと、それに没頭してしまって周りが見えなくなるのは、お前の悪いクセだぞ。
そう自分自身を諌めつつ立ち上がり、宛がわれているロッカー前へと移動する。
とにかく、今日はとっとと帰って、ゆっくり体を休める事にしよう。
幸いまだ喉がヒリヒリするくらいの症状で治まっているし。
風邪はひき初めが肝心だっていうもんな。
帰路途中の薬局で風邪薬を仕入れて、アパートに帰ったら熱めの湯につかって汗を流して、そんで消化に良い物を食ったら、薬を呑んですぐに寝ちまおう。
そんな計画を立てながら手早く着替えを済ませ、荷物を手にロッカールームを出ると、建物裏口まで歩を進めた。
「ショータロー」
ドアを開け、外に出て数歩歩き出した所で、背後から呼び掛けられる。
当然姿は見えなかったけれど、その声を耳で捉えた瞬間、全身に悪寒が走った。
「ヒッ!」
振り向くと案の定視線の先には、腕を組んで建物の外壁に背中を預けて立つ、辻谷の姿があった。
「な、何でここが!?」
「探偵ナメんなよ」
『フン』と鼻を鳴らし、辻谷はその場から歩き出すと、オレに接近しつつ言葉を発した。
い、いかんいかん。
落ち着け、オレ。
一度何かを考え出すと、それに没頭してしまって周りが見えなくなるのは、お前の悪いクセだぞ。
そう自分自身を諌めつつ立ち上がり、宛がわれているロッカー前へと移動する。
とにかく、今日はとっとと帰って、ゆっくり体を休める事にしよう。
幸いまだ喉がヒリヒリするくらいの症状で治まっているし。
風邪はひき初めが肝心だっていうもんな。
帰路途中の薬局で風邪薬を仕入れて、アパートに帰ったら熱めの湯につかって汗を流して、そんで消化に良い物を食ったら、薬を呑んですぐに寝ちまおう。
そんな計画を立てながら手早く着替えを済ませ、荷物を手にロッカールームを出ると、建物裏口まで歩を進めた。
「ショータロー」
ドアを開け、外に出て数歩歩き出した所で、背後から呼び掛けられる。
当然姿は見えなかったけれど、その声を耳で捉えた瞬間、全身に悪寒が走った。
「ヒッ!」
振り向くと案の定視線の先には、腕を組んで建物の外壁に背中を預けて立つ、辻谷の姿があった。
「な、何でここが!?」
「探偵ナメんなよ」
『フン』と鼻を鳴らし、辻谷はその場から歩き出すと、オレに接近しつつ言葉を発した。