モテKingのターゲット
やべぇ、嬉し過ぎる。
何これ、クリスマスプレゼント?
いや、地獄行きの切符かもしんねぇぞ?
だって、初めてだという蘭を無理やり抱くわけにはいかねぇじゃん。
幾ら、俺が慣れてるとは言え、そこは別問題だろ。
でも、とにかく!!
蘭の相手は『俺』だと決定してっけどな。
「なぁ」
「…………ん?」
「火傷の事も、お前の初めてってのも………何ら問題はねぇな」
「っ……」
俺の言葉に再び肩をビクつかせた蘭。
そんな彼女の耳元にそっと顔を寄せて―――――。
「俺が、お前の彼氏になってやる」
「ッ?!」
「責任は俺が取るって言ってんの」
「へっ………?」
「だから、お前は黙って………俺の最初で最後の女になれよ」
優しい声音で囁くと、ゆっくりと顔が正面を向いた。
自然と絡まるお互いの視線。
蘭の瞳は真っ直ぐ俺を見据えて。
俺の瞳も真っ直ぐ彼女を捕らえて。
「それって、…………プロポーズ?」
「……………取りようによってはそうなるかもな」
「へっ?」
唖然とする彼女に俺は真摯に言葉にする。
「それくらい、お前の事が本気だって事」
「ッ?!!!」