いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


午後2時。


春斗の家に着いてからは、私は本当に春斗の家族に歓迎された。


「心咲ちゃんか?春斗がいつもお世話になってるんだろう。にしても、春斗!お前にしては、えらくべっぴんさんを捕まえたんだな」


春斗のお父さんにも。


「あなたが心咲ちゃん?あらまあ!すごく可愛らしいのね。心咲ちゃん、これからも春斗をよろしくね。あ、それと今、体の方は大丈夫なのかしら?」


春斗のお母さんにも。


まるで自分たちの娘のようによくしてくれる春斗の両親が、一瞬で大好きになった。


玄関先で春斗のお父さんとお母さんに囲まれてたくさんお話してると、後ろから


「心咲ちゃん?」


って、とても甘い女の子らしい声がした。


パッと振り向くと、そこには春斗の幼なじみの仁奈さんが立っていて。


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