いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


なんだか胸の奥がポカポカしてきて、変な感じがする。


「仁奈、ちゃん……」


思い切ってそう口にすると、仁奈ちゃんはもっと笑ってくれて、すごく嬉しそうにしてくれた。


「今日から、私たちは友達だねっ!」


弾んだ声でそう言う彼女に、私までもが嬉しい気持ちになってくる。


……どうしよう。


こんな私に、女の子の友達ができた。


仁奈ちゃんっていう、友達ができた。


それがとっても嬉しくて、私も仁奈ちゃんに向かって笑うと、


「よろしくね」


って、そう言った。


そして春斗の方に顔を向けると、春斗もすごく嬉しそうに私たちを見て笑ってくれていた。


< 131 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop