いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
屋台が並んでいる場所に入ってからは、私たちは溢れんばかりの人たちを懸命に避けながら、たくさんのものを食べたりした。
たこ焼き、フライドポテト、それに、わたあめにかき氷。
お腹がいっぱいになるまで屋台のものを食べ、あとは4人でスーパーボールすくいや射的もした。
射的では、春斗が小さな可愛いくまのぬいぐるみをとってくれて、今そのぬいぐるみは私のバックの中に大切にしまってある。
「ね、心咲」
さっきまでのことを思い出してひとりでにやにやしていたら、春斗が耳元でこそっと私に言った。
「蒼と仁奈、すごく仲良さそう。付き合ってるって感じがする」
その言葉に、前を歩くふたりをまじまじ見つめると………本当だ。