いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
いつもより2本も早い電車はまだ人がまだらで、すごく空いていた。
私はドアの近くのふたり席に腰を下ろすと、春斗にメールを送る。
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今、電車に乗ったよ!
あと1時間ちょっとで、
そっちの駅に着くからね。
仁奈ちゃんと蒼くんにも、
伝えておいてください。
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それから数分して、春斗からメールが返ってきた。
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仁奈と蒼はもう俺の家にいるよ。
だからいつでも駅に行ける。
……あ、心咲。
電車の中で爆睡して、
寝過ごしたらダメだよ?
そしたら、みんなで笑うからな?
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春斗からのメールを見ると、私はパタッと携帯を閉じる。