いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


お母さんからもらったパンを頬張りながら、外の景色を“きれいだな”なんて思いながら眺めていると、1時間少しなんてあっという間で、もう次は私の降りる駅。


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もうすぐでそっちに着くよ。

みんな、もう駅にいる?

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アドレス帳から春斗を探して、そうメールを打って送る。


そしたら思っていた以上に早く返信がきた。


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もう駅に着いてるよ。

心咲が降りてきたら
みんなで叫んでやるんだって、
話してたところなんだ。

楽しみにしてて。

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まだ電車の中だというのに、思わず笑ってしまった。


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