いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
9月も下旬に入り、最近はほんの少し太陽が沈むのが早くなった。
でも暑さは7月や8月と変わることなく、今も扇風機やクーラーが手離せないでいる。
「心咲ー!春斗くんがきたわよ!もう準備はできてるのー?」
お昼ご飯を食べ終わって自分の部屋でゆっくりくつろいでいると、1階からお母さんが叫んでいるのが聞こえた。
「え?も う春斗きたの?」
私の口からポロリと独り言が漏れる。