いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


「……ん、いいよ。私がいけなかったんだから」

「ううん、そうじゃない。心咲は悪くないんだ。俺が、全部いけないんだよ」

「……え?」


ずっと天井を見つめていた私は、春斗のその言葉にチラリと視線を春斗に向ける。


春斗は仰向けに寝転んだまま顔だけをこっちに向けて、私を見て困ったように笑っていた。


「心咲を見てると、我慢できないんだ。心咲がきれいで、可愛くて、愛しくて。心咲の全てを、俺のものにしてしまいたくなる」


想像もしてなかった言葉に、思わず胸がドキッと鳴った。


「……今だって、心咲のことを抱いてしまいたいって思ってる。でも、心咲にはそんな気持ちは全然ないでしょ?ただ純粋に、俺との泊まりを楽しみにしてた。違う?」


春斗の視線が私の心を射ぬくかのように刺さって、私は春斗から目を逸らすことができない。


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