いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
どうすれば、あなたにちゃんと伝わる?
大好きな春斗に、どうすればこの気持ちを上手く伝えることができるんだろう。
「ねぇ、春斗……。大好き、大好き。春斗が好きだよ……」
私は春斗の首に両手を回し、グイッと春斗の体を引き寄せる。
自然と重なる、ふたつの体。
……聞こえてる?春斗。
私の心臓の音。
きっと、すごくドキドキいってるでしょ?
「私も、ね。春斗と同じ気持ちだよ……?春斗に愛されたい。……これでもまだ、伝わらない……?」
最後の方は、声が震えた。
恥ずかしくてたまらなくて、顔から火がでちゃいそう。
春斗がそっと、重なっていた体を離すように少しだけ起き上がる。
ぼんやりする明かりの中で見えたのは、目尻を下げて優しく笑う春斗の姿だった。