いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
「……もう、こんな時間かぁ。着替えて、朝ご飯食べに降りようかな」
一瞬、お姉ちゃんは今日の日曜日も学校かなって思ったけど、お姉ちゃんは昨日から友達のところへ泊まりに行ってて明日の夕方まで帰ってこない。
明日も、友達の家から直接大学に行くって言ってた。
私はゆっくりベッドから起き、パジャマから私服に着替える。
今日はいつもより暑くなるって昨日のお天気ニュースで言ってたから、デニムのショートパンツと猫の写真がプリントされている白いTシャツというラフで涼しい格好にした。
着替えも済んだし、もう1階に降りちゃおう。
自分の部屋のドアノブに手をかけたとき、ふとドアの横に飾られているコルクボードに目が止まった。
「……ん?」
コルクボードに押しピンで貼られている写真をまじまじ見ると、そこには私と……見覚えのない男の子。
写真の中のふたりは、とても楽しそうにピースサインを向けていた。