いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
○epilogue○~最後のページ~
──私が春斗と出会ったのは、高校の入学式。
よろけて転けそうになった私を
助けてくれたのが、春斗でした。
とてもクールそうに見えるのに、
笑った顔がとても可愛くて。
今思えばそのときから、私たちの運命は
動き始めていたのかもしれないね。
まあ、あの頃の私はまだ瑠希のことを
忘れられていなかったけど。
もう二度と恋なんかしない。
そう思ってたのに、春斗はいとも簡単に
私の心を奪っていった。
私の病気を知ったときだって、
瑠希のように私から離れることなく、
ずっとそばにいてくれた。
“守る”って、“俺は心咲から離れない”って、
そう言ってくれた。