いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


そう、私は、イジメられている。


今から約一週間の、入学式の次の日から。


理由はきっと……。


私はこのクラスをグルッと見渡し、目的の人物を探す。


………あ、いた。


私のイジメられる火種となっている人が。


「松岡さん?」


………もう、最悪。


なんで寄りによって、私と目が合っちゃうのかな。


私はあわてて紙切れを机の中に戻すと、彼に向かって冷たく言い放った。


「近づかないで。話しかけないで」


きっと私がイジメられている原因は、あなただから。


………荒嶋くんのせい。


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