いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
放課後。
私はまるで死刑宣告をされたときのような気持ちで、屋上へと続く階段を上る。
《今日の放課後、屋上》
《こなかったら、ぶっ殺す》
そんな物騒な紙切れが、また私の机の中に入っていたからだ。
───キイィ……。
少し錆びついたドアを押せば、頭上には真っ青な空が広がった。
………でも。
“きれい”なんて干渉に浸るひまもなく、私は仁王立ちで待ち構えている女子の軍団のもとへ向かう。
1、2、3………。
ざっと、10人くらいはいるだろうか。
みんな、規定よりスカートを短くまくしあげ、派手でゴテゴテなメイクをしている子たちばかり。