いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


………びっくりした。


荒嶋くんも、怒るんだ。


いつも優しく笑ってる顔しか見ないから、荒嶋くんがこうやって怒るとか想像できなかった。


「え、っと………」


三田さんもそれに驚いたのか、それとも荒嶋くんが怖かったのか。


言葉に詰まって、その場から立ち去ろうとしている。


「……今度、松岡さんに何かしたら、絶対に許さないから」


彼の放ったその言葉にビクッと肩を震わせた彼女たちは、あわてて屋上から去っていった。


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