いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
「心咲は、やっぱり笑ってた方がいいよ」
って。
春斗に助けてもらったあの日からもう20日が経ったけど、あの日から私に対するイジメはきれいさっぱりなくなった。
でも、春斗と一緒にいる時に感じるドキドキは、大きくなるばかり。
全然、消えてくれる気配はない。
この20日間の間に、私たちふたりの距離は急激に近くなった。
お互いの呼び名は、“松岡さん”から“心咲”へ、“荒嶋くん”から“春斗”へと変わった。
メアドや電話番号だって交換した。
私は、ひとりでは生きていけない。
そう分かったあの時から、私は春斗と仲良くなろうと努力した。