月下美人が堕ちた朝
想像の中で創造する貴方の姿は本当にリアルで。

それがまた、涙を誘った。

何も言わずに頭を抱えるツバキさんの横を通りすぎて、線香の香りがする部屋へ戻る。

すると其処には、見覚えのある後ろ姿。

マナミだ。

彼女は振り返ってあたしに言った。

「もしも産んだりしたら、あんたも子供も殺してやるから」
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