月下美人が堕ちた朝
20060725pm01:53
黙ったまま横たわるあたしに飽きたのか、リンカは絵本を部屋から持ってきて読み始めた。
それは、スバルがリンカの六歳の誕生日に買い与えた「百万回生きた猫」という絵本だ。
スバルはこの絵本が大好きなんだ、と、本屋で話してくれた。
「俺、この絵本大好きなんだよね。
初めて読んだのは確か…中学に入ったばっかだったかな。
その時、すっげー反抗期でさ、学校なんてダリィとか思ってた。
授業サボって保健室で寝てたとき、保健の先生が読んでくれたんだ」
意外だった。
スバルはあまり自分から過去の話をしたことはなかったから。
あたしはスバルの話を聞きながら、その絵本を立ち読みした。
「あのねこは、きっと何かを探し続けてたんだと思うんだよね。
それが愛する人だった。
百万回生まれ変わって、ようやく見付けたんだ。
俺にとってのそれは、一体なんなんだろう…」
それは、スバルがリンカの六歳の誕生日に買い与えた「百万回生きた猫」という絵本だ。
スバルはこの絵本が大好きなんだ、と、本屋で話してくれた。
「俺、この絵本大好きなんだよね。
初めて読んだのは確か…中学に入ったばっかだったかな。
その時、すっげー反抗期でさ、学校なんてダリィとか思ってた。
授業サボって保健室で寝てたとき、保健の先生が読んでくれたんだ」
意外だった。
スバルはあまり自分から過去の話をしたことはなかったから。
あたしはスバルの話を聞きながら、その絵本を立ち読みした。
「あのねこは、きっと何かを探し続けてたんだと思うんだよね。
それが愛する人だった。
百万回生まれ変わって、ようやく見付けたんだ。
俺にとってのそれは、一体なんなんだろう…」