月下美人が堕ちた朝
20060725pm04:02
リンカが少しだけ目を覚ましてグズり始めたので、あたしは背中を優しく叩いた。

あたしの胸に顔を押し付け、もう一度眠りについたので、そっと立ち上がり、ベッドに寝かせた。

可愛い寝顔は限りなく優しく、全ての罪を許してくれるような気がした。

ベッドのすぐ脇にある小さな勉強机の椅子に座り、教科書と混ざって置いてあるアルバムを見付ける。

リンカがまだ寝ているかを確認して、こっそりとそれのページを開いた。

そこには、生まれたてのリンカの写真が何枚も貼ってあった。

アヤねぇの出産直後の顔は、素っぴんのはずなのに、まるで女神のように輝いている。

今のあたしは、この時のアヤねぇと同い年になったというのに。

やっぱりあたしは、アヤねぇには勝てないような気がした。

次のページを捲ると、一枚の写真に手が止まった。
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