月下美人が堕ちた朝

「五つ数えてる間に、静かにキャラメル掘り起こして食った。
そんで花弁食ってキスすれば、イチゴの味するかと思って。
花弁ごと舐めたいって言われたらヤバかったけど」

スバルにしては夢がある嘘だった。

あたしは彼にお礼を言って、まだ少しイチゴキャラメルの味がする唇にキスをした。

そして静かにこう言った。

「あたし以外とキスしないで」
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