緑龍(グリーンドラゴン)恋愛事情
「何を根拠にひらめたの?」
「根拠なんてないさ。それが勘が鋭いって事じゃないのか?」
「う〜ん」
参考にならない…。仕方ない、ヤミクモに探すしかないな。
トーストと牛乳の朝ごはんを済ませて歯を磨き、身仕度を整える。
「じゃ、出掛けて来るから」
って、台所を覗いて母さんに声をかける。
「あ、草太」
「ん?」
「彼女探しもいいけど、勉強もちゃんとやらなぎゃダメよ。あんたまだ高校生なんだから。お父さんたち、あんな事言ってたけど、今から探さなくったって、大学に行けば全国から集まって来る人に出会えるんだから、その中に一人ぐらいいるわよ、グリーンドラゴンの子」
「…母さん、僕、父さんと違って、可愛い子が好きなんだよね」
「ん?」
「いってきまぁ〜すっ」
「ちょっと、草太っ!どういう意味よっ!」