緑龍(グリーンドラゴン)恋愛事情

「俺、天然ちゃうって。何回言わせんねん」

って、本人は『天然』って言われる事を本気で嫌がってるっていう、本物の天然ップリ。

「で、曲はどうだった?」

って、モトヤンさん。

「もちろん、凄いかっこ良かったですっ」

「弾いてみる?草ちゃんくんの演奏、聴いてみたいし」

って、アベちゃんさん。

「そうだよ、弾いてみ」

って、笑くん。これはある意味勝負だな。これで下手な演奏したら、バンドには入れてもらえない。って事は、緑龍を集まって来そうな場所を確保するチャンスを無くすって事になる。笑くんに嫌々ながらついてきたけど、こういう転回になるって、ヤツはわかってたりして…。チラッとヤツを見上げたら、チラッと目が合った。

「…」

よし、決めた。このバンドに賭けてみよう。

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