明日を迎えられない少女は何を望んでいたのだろうか。
　私も内容が気になり、一番席が近い優香の席まで行く。そこにあるのはあのブログのコピーだった。

　岡部君はプリントを手にスマホを触っている。

「まじでブログがあるし、同じコメントがあるよ。女ってこえーな。永田の陰口ばっかり書いてるよ」

　文章を検索した一部のクラスメイトが歓喜の声をあげる。それを知ってか、他のクラスメイトも検索しはじめた。

　他にもいろいろ書かれていることを、クラスメイトは各々が知ったようだ。

「御手洗もすごいな。いつも大人しい振りしていたのに、こんなこと考えていたんだ。つうか、他のやつのこともいろいろ書いていたりしてね」

「俺はそれより芽衣が中絶したって誰から聞いたのか知りたいよな。早く渋田が来ないかな」

　男たちはにやにやしながら亜紀子を見ている。

　真に受けているというよりは、恐らく彼女たちがデマをばら撒いているのに気付いてからかっているのだ。
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