明日を迎えられない少女は何を望んでいたのだろうか。

「あなた達、何をしているの？」

　佐田先生が入ってきたのだ。

　ホームルーム終了後残っている生徒に気付き、注意しようとして入ってきたのだろうか。

　彼女はクラスメイトを問い詰めようとする。
　だが、誰も本当のことは言わず、自分達の席に戻ると荷物を手に教室を後にする。

　また、明日もこうなるのだろうか。

　考えると気が重くなってきた。

「大丈夫？」

　あゆみも今のクラスの状態に嫌な気分になっていたのか、いつもより顔色が悪い。

　彼女は私に心配をかけないようにしようとしたのか、はにかみながら笑っていた。




　それからも犯人探しは続いたが、結局見つかる気配は全くなかった。