明日を迎えられない少女は何を望んでいたのだろうか。
 明香の友人たちが素直に答えてくれるかは分からない。

 だが、私達にはそうしないと知る術がない。

 あゆみは私の言葉に頷く。

 私たちはあゆみが落ち着くのを待ち、学校に行くことにした。

 学校では絵里子と由紀が楽しそうに話をしている。

 その二人を見ていると複雑な気分になる。

 私が聞こうとしたのはその二人ではない。きっと彼女たちは本当のことを言ってくれないだろう。

 だからこそ、放課後だとあゆみに伝えたのだ。

 放課後になると、私はあゆみと一緒に学校を出た。

「誰にきくの?」

 あゆみは学校ないで聞くと思っていたのか、不思議そうに問いかけた。

「保田さんの家」

 あゆみの足が止まる。

「知っていたの?」

 私は意味が分からずにあゆみを見た。

「何だ、違うのか。教室に誰かがカギをかけた日、誰が鍵をかけたか知っている?」
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