明日を迎えられない少女は何を望んでいたのだろうか。
「私は土産物屋にいたから、見当違いだと思うよ。あゆみや村田さんに聞いてみると良いんじゃないかな」

 それ以上は語らず、部屋を出て行く事にした。

 部屋に戻ると、同じ班のメンバーから明香の荷物の件について真っ先に聞かれる。

 私が座布団の下にあったと伝えると、他のメンバーも安堵したようだった。


 修学旅行はそれから何のトラブルもなく終了した。

 明香と亜紀子はその後、新幹線の中ではいつもと変わらない様子で話をしていて、ほっとしていた。
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