明日を迎えられない少女は何を望んでいたのだろうか。
「でも、古賀さんの写真がたくさんあるよ」

「私が作るわけがないじゃない。だいたいなんで私がそんなことしなきゃいけないのよ」

　私は今までの会話を頭の中で整理する。
　彼女は身に覚えがにサイトが作られていて、それをわたしがしでかしたことだと決め込んでいるようだ。
　
「これ、自分で作ったわけじゃないの？　そもそも私が古賀さんの写真をこんなにたくさん持っているわけないじゃない」

　明香ならやりかねないと思って納得していたのだが、甘かったのは私の方だった。

「ということは知らなかったの？」

　私がうなずくと、明香は「違うならいい」と言い残し、教室の中に戻っていく。

「変なの」

　私は明香の行動に首を傾げた。

　だが、そうしたら誰がわざわざ明香のこんなページを作ったのだろう。

「何かあった？」

　教室に戻ると、あゆみが心配そうに聞いてくる。私はどこまで話をしてよいか判断がつきかね、「勘違いだったみたい」で片付ける事にした。
< 47 / 193 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop