明日を迎えられない少女は何を望んでいたのだろうか。
 その時明香がクラスに入ってくる。彼女のメールも書いてあれば相応のメールが届いているはずだ。

 私は明香の様子を観察することにした。彼女は席に座ると教科書を取り出し、携帯をいじっている。だが、その様子はいつもと変わらない。

 私は彼女を観察する現状に嫌気がさし、直接訪ねる事にした。

 明香の机まで行くと、彼女は冷たい目で私を見る。

「何か用?」

「古賀さんは大丈夫なの? イタズラメール」

 明香は不機嫌そうな目で私を見る。

 なんであんたがそんなことを聞いてくるのかと言いたそうな目だった。

 優香のことはあくまで伏せておこうと決めた。

「あのページにアドレスが書かれていたと聞いたの」

 明香は納得したのか、ああと呻いた。

「私はアドレス登録しているもの以外は全部受信も着信も拒否しているから。もうそのうち携帯変えるし。いくら拒否していても気持ち悪いから」

 確かに彼女の言うとおりだった。お金の問題さえ解決出来れば、私も同じように解約したいと思うだろう。
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