くすんだ街
ある日、工場の定期検査のためトウカたちは休みをもらった。

工場長は、検査員と一日一緒にいるはずだ。

少年と接触するチャンスは、これが最後かもしれないと思った。

トウカは少年の姿を求めて街を彷徨い歩いた。

見つかる保証はない。
少年が外を出歩いている可能性は低いだろう。

それでも、トウカは少年に会いたかった。
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