美味しいほっぺにくちづけて。
「いつもは、空さんがお客さんだけど、今日は、私たちがお客さんでしたね。」




「あぁ、言われて見ればそうだなぁ。」




神社までの道のりを四人で歩く。

なんとも不思議なシュチュエーション。

美玲も、空さんに色々と話しかけていた。



それでも、会話は弾む。私は、空さんがいるだけで、こんなにも嬉しくなるし、楽しいんだ。



美玲と私の後ろに、空さんと和樹が並んで歩いている。




「うみ。」



「なぁに?」



美玲は、神社につく頃、こそっと私に耳打ちをした。神社の周りは、人だかりが激しいから、空さんや和樹には、私たちの声は聞こえないみたい。



空さんも、和樹も、きょろきょろと出店を見渡している。



久しぶりなのかな、空さん。



「空さんと二人きりにしてあげる。もうちょっとしたら、私は和樹とどっか行ってあげるよ。」



「えぇ!?いいよ、そんなの!緊張するし!」



「いいから、実践あるのみよ!!」



「えぇ・・・・」


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