美味しいほっぺにくちづけて。
「何、おまえらも行くの？」



終了時間を迎えた頃、片付けをしていた咲良さんが、私たち三人に問いかけた。


美玲が先頭に立って、今日のライブの話しをするから、咲良さんの耳にも入ったらしい。



おまえら、とゆうことは、もしかして咲良さんもライブに行くのだろうか。



「はい！咲良さんも行くんですか？」



私が思っていた事を、美玲も思ったらしく、咲良さんに首を傾げる。




「まぁな。」



短く返事をしたあと、咲良さんは頭を掻いていた。少し下を向いて「うーん」と何か考えてんいるみたいな様子だ。



「？」


ちらっと咲良さんか私を見たような気がするも、それも勘違いな気がするし。




「想像する以上になるかもな・・・」




「へ？」



咲良さんは、今日のライブ・・と呟きながらやっぱり私を見ながら煙草を取り出した。



あ、その煙草・・・空さんも吸ってるやつだ。



美玲も、和樹も、私も、咲良さんの煙草を吸う動作を静かに見ていた。

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