美味しいほっぺにくちづけて。
咲良さんに声を掛けられてからとゆうもの、私は何処か身体がふわふわとしていた。



色々な事を考えていた。



空さんは私に会うと、いつもからかいながら、やっぱり優しい人。
私には、空さんがヒーローのように見えて、私の救世主だと、ひっそりと思ってた。
時に心に寄り添ってくれるように・・・


たくさんの言葉をくれて、笑顔もくれた。


そんな空さんにすごく助けてもらったんだよ。
おばあちゃんのときもそう。




それに対して、空さんの何を私は知っているのだろう。



私は、知らない。
空さんの事、数えるぐらいにしか知らない。



空さんに対する私の気持ちが『好き』とゆう感情なのかと聞かれれば、きっと答えは決まっている。





「うみー？仕度出来たの？」




「あ、うん！今、行くよ、下行ってて〜！！」




トントンと部屋のドアをノックをする音で我にかえると、美玲の声が、響いている。


ライブに、一緒に行こう！と言ってきたのは美玲で、私は断る理由もないので頷いた。


私は急いで部屋にある鏡で髪を手で整えると、すぐに玄関に向かってサンダルを慌しく履いて、扉を開けた。


少し前に、凛ちゃんのカットモデルとして切って貰った、眉の上あたりにある前髪をちょこんと手で押さえた。


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