美味しいほっぺにくちづけて。
「さぁ?二人仲良く、お便所じゃん?」



ニヒヒ、と笑う嵐さんはとにかく明るい。銀河さんは、それに引き換えちょっとクールで知的だ。


髪もブラックで眼鏡が似合いそう。銀河って名前は銀河さんにしか扱えないようにも錯覚させるほどだ。



ステージ上では二人ともかっこ良かった。嵐さんは、ドラムを叩きながら、時折笑顔になっていたり。




思い出すだけでも、また胸がドキドキして高鳴りはじめてしまう・・・




「あ」




嵐さんが、何故か私の顔を見て、閃いたように私を指差した。



私は訳が分からずクエスチョンマークを嵐さんに投げかけた。
みんなが、嵐さんを見る。



「・・・あれだ、あれだ!水戸なつめちゃん?」




嵐さんは又もやニコっと笑い、自分の前髪をおでこから短い位置で、指を添えた。




「あははっ、水戸なつめちゃん、前髪短いですからね!」



美玲が、私を見ながら私の前髪を触りながらくすくすと笑うと、いろはのメンバーもつられて笑い出した。




今、テレビに良く写っている原宿系の前髪短い女の子だ。
私も最初、短いかなって思ったけど、まぁ、短いのもいいかなって思えてきたところですよ!


なつめちゃんの前髪が似てるだけで、私はあんなに可愛いくないけどさぁ・・・
そんなに笑わくてもいいじゃないの・・・



私が少し恥ずかしくなって、自分の前髪を手で押さえていると、頭が何故か重くなってきた。






「モンチッチみたいで、可愛いだろ?」




頭の上で、まろやかな大好物な声がした。



「それに、前に嵐も小海もお互い会ってるだろ。」


空さんの一言にやっぱり!とハッとする。


嵐さんは、髪色も髪型も違っているから最初分からなかったけど、話し方で嵐さんだと思う。


「あぁ!あの時そっちゃんと一緒にいた可愛い子ちゃんか!!」

嵐さんも私を見て思い出したらしく、嵐さんも宜しくな!と笑顔を向けてくれた。

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