美味しいほっぺにくちづけて。
「そろそろ、行くか。」


みんなもっと話しをしたいと思いながらも、明日も私たちは仕事だし、咲良さんの一言で、私たちは帰ることにした。


私ももっと話をしていたかった。空さんと色々な話をしたいと思った。


私の思っていることをひとつも空さんに伝えられてないような気がして、思わずため息が出てしまう。

  


銀河さんも、嵐さんも、昴さんも「またな」と手を私たちに振ってくれた。
もちろん、空さんも。

REYのメンバーに私たちいろはの面々も手を振り、メンバーに挨拶をしてその場所を後にした。
 
私は、ただお辞儀をして、少し微笑んだ。


空さんと、もっと話がしたい。
顔を見たいし、声をかけて欲しい。


こんなにも空さんと一緒にいたいのに・・・

私は、空さんともっともっと色々な時間を共有したい。



「小海、迷子になるなよ〜」



「はぁい。」



来た時と同じように、咲良さんの後に続く私たち。
少しだけ違うのは、私の前には和樹がいる。時々、私を見て方向を示してくれているみたいだった。


咲良さんも私に声をかける。


 
・・・空さんは違う世界に行ってしまうんだね。
 

空さんと過ごしたすべての時間は、私にとって尊くて、かけがえのないし時間だったことに気づく・・・




「咲良、ちょっとこいつ借りるぞ。」



グイッと誰かに手首を掴まれる。
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