美味しいほっぺにくちづけて。
「楽しそうだね。」



私は、作業をしている美玲の横顔を盗み見た。美玲がなんか、生き生きしている。



「うん、久しぶりにお兄ちゃんと話せて良かったよ。全然、連絡寄越さなかったからね。」



「そっか・・・」




兄妹って、そうゆうものなのだろうか。いつも頭の片隅に絶対いて、忘れない人たち。


誰にでも、きっとそうゆうふうに思える人はいるはずだもんね。


ましてや、美玲の場合はお兄ちゃんがアーティスト。

気にならないわけが無いはず。




でも、なんか嬉しい。美玲とこう言った話ができるようになって。
前は、なんだかクールで気取ってるだけの美人って思ってた。

ふふ、そんなの美玲に失礼だったよね。



「うみは?」



隣にいた私に、美玲は問うと、私はすぐに何のことだか分かり始めた。



きっと、空さんとは話せたのか気になってくれてるんだ。



「うん。」


私のその表情にニヤついた美玲。私は、空さんへの恋情がふわりふわりと浮かび上がる。



何があったの?、と少し私をおちょくった。

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