美味しいほっぺにくちづけて。
「あれ、空?昨日まで東京にいたんじゃないの?・・・確かレッスンだとか言ってなかったか?」





「あぁ、そうだよ。」


空さんに気づいた咲良さんが手を拭きながら声をかける。


ってゆうか、東京にいたって・・・・
疲れてるのに、配達しに来てくれたんだ。


東京行って、レッスン・・・・きっと大変だったであろう・・・






「疲れてんじゃないの?あぁ・・・・そっかそっか」



咲良さんは、空さんに向かって何か分かったようなやりとりをしてちょっとニヤっとする。


そんな咲良さんに空さんは、ポカっと頭をはたいた。




「ってか、店の方騒がしくねぇか?」




「確かに・・・」




確かに、ちょっと騒がしいような、こどもの泣き声が聞こえてくるような?




そうそう!

千晴さんと咲良さんの赤ちゃんが産まれたの!!

赤ちゃんが誕生したのは、あのライブの翌日だった。

私も、いろはのみんなもびっくりした。
だって、次の日に産まれるなんて思わないじゃない。

でも、無事に産まれて来てくれて本当によかった。

私たちも病院まで顔を見に行って、千晴さんも赤ちゃんも安心した顔を見せてくれた。

まだおさるさんみたいだけど、超絶可愛いの。

名前は『小夏』ってゆうの。何回も言っちゃうけど、超絶可愛いよ。

咲良さんも目尻を緩ませていたっけな。

< 152 / 231 >

この作品をシェア

pagetop