美味しいほっぺにくちづけて。
「そんなうみちゃんもなんだか可愛いくなったねぇ。お肌めっちゃ綺麗じゃん?」


元から可愛いんだけど、とほのりさんは前おきを置き、こんな嬉しいことを言ってくれた。


ほのりさんのが、私の百倍、イヤ千倍綺麗だし、可愛い人。



ほのりさんが私のほっぺを撫でてくる。


ほのりさんは、女の私から見ても素敵な女性で憧れる。




「ねぇボク、タンポポにも会いに来たの!うみちゃん会ったことある?」

 

「え、タンポポ?」



ねぇねぇ、と私の腕を引っ張る光くんは、嬉しそうにタンポポの話をしてくれた。



空さんが飼っているタンポポのこと?



「今日これから、タンポポ見に行くの!あ、うみちゃんも一緒に行こうよぉ!お仕事終わってからでもイイからさぁ!ねぇ?ねぇ?」


タンポポ・・・私も全然、会ってないなぁ。



「おい、こら。俺も仕事だよ。まぁ、約束しちゃったからタンポポに会わせるけどよ、鍵がなきゃ入れねぇよ。」




空さんは、光くんの頭を撫でながらそう云うと、ほのりさんが今度は「仕事が終わるまで待ってるよ、アンタの部屋で」と空さんに一言。



空さんと、ほのりさんは姉と弟。


空さんは、実家には住んでないらしく、一人暮らし。今日は、光くんにタンポポを見せる約束をしてるみたいだ。





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