美味しいほっぺにくちづけて。
空さんと出会ってから、笑顔が増えた私がいるのに気づく。



「小海、配達行って来て。」




「はい!」



咲良さんに、お使いを頼まれた私は近所のご婦人の御宅に向かうことに。




和菓子屋を持ち、自転車のカゴに丁寧に入れる。



「あ、うみ、お使いか?」



「うん、行ってきます〜!」



「気を付けろよ、おまえすぐ転ぶから。」



「はいはいー!和樹ってば、いつも心配性なんだから。」




自転車に乗ろうとした所に、和樹が洗濯物を持って現れた。


仕事仲間で、同期でちょっとお兄さんぶる和樹だけど、これでも私を心配してくれてるんだよね?




「んじゃ!」



「あ、なぁ!!」


自転車に乗り、目的地へ向かおうと強くペタルを漕ぎだしたとき、和樹はいきなり大きな声を上げた。


その声にビックリしてしまう。




「和樹・・・!?いきなり、どうしたの?」



「あのさ、おまえって空さんと付き合ってんの?」



え?


和樹?



「う・・・ん、分かんない。」



「なんだよ、それは。」



和樹は、イライラしているのかなとゆうほど、声を荒らげる。



でも、和樹の言うとおりだよね。


はっきりしなくちゃダメだよね。・・・でも、それに引き換え、まだこのままの関係でいたいってゆうか、なんとゆうか・・・・



空さんと話せるだけで、私はシアワセになれるんだよなぁ。




「おまえ、和菓子職人目指してるんだよな?」



「え、うん。」


そんなの、当たり前じゃん。


でも、何でそんなに怖い顔をしてんのよ、和樹・・・?
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