美味しいほっぺにくちづけて。
「ここ!!空兄ちゃんがのってるのー!!」



見てみてと言わんばかりに、光くんは私とほのりさんにそのページを見せてくる。




ちょ、光くん・・!!!詳しく見せてくれないかな、その雑誌とやらを!!




「空さんだ。」




「この間の、夏フェスの記事だね。少し小さいけど、なかなかかっこ良く取れてんじゃん!みんなも。」




雑誌を覗き込むと、マイクを持って歌ってる空さんが目に写ってきた。



輝いていて、魅力たっぷりの空さんの姿がはっきりと写っている。



かっこ良い・・・・


かっこ良すぎ・・・・・



今日の帰り、私も買おう。




「空さん、雑誌に載ってるの言ってくれればいいのに。」




「いや、俺も写ってるとは思ってなかったんだよ。だってデビューもまだなのに」



それでも、この雑誌を見て、空さんの虜になってしまう人、続質だよ、絶対・・・



空さんは、私の近くにいつもいてはくれなくなるんだ。



現実なんだ。

空さんは、みんなに注目される人になる。


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